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【超初心者向け】建築パースの作り方| モデリング・レンダリング・レタッチ


建築パースは建物や景観をリアルに描写するための優れた手法であり、CG技術を活用することでよりクオリティの高い作品が制作できます。

本記事では、初心者向けに建築パースの作り方をモデリング、レンダリング、レタッチの手順に分けて解説します。



1. 建築パースを作る手順

建築パースの制作は大きく分けて「モデリング」「レンダリング」「レタッチ」の3つの工程から成り立っています。

それぞれの手順を理解し、工程を追って進めることで、美しい建築パースが完成します。

以下では、各手順の基本的な流れについて紹介します。



2. モデリングとは?

モデリングは、建築パースの制作において建物や景観などをデジタル上で仮想的に構築する工程です。

建物の形状やディテールをデジタルモデルとして再現し、そのベースとなる3Dオブジェクトを作成するプロセスです。


モデリングの基本手順

モデリングの基本的な手順は以下の通りです。


STEP.1 データ収集と構想設計

最初に、建物や景観に関するデータを収集します。

建築図面や写真、設計図などが役立ちます。

これらの情報をもとに、構想を練ります。

どの部分を重点的にモデリングするか、どのようなディテールを再現するかを考えます。


STEP.2 モデリングソフトの選定

適切なモデリングソフトを選ぶことが重要です。初心者向けのモデリングソフトとしては、「SketchUp」や「TinkerCAD」がおすすめです。

これらのソフトは直感的であり、基本的な形状から複雑な構造まで柔軟に扱えます。


STEP.3 建物の形状を作成

選んだソフトを用いて、建物の基本的な形状を作成します。

立方体や円柱などの基本的な形状を組み合わせ、建物の外形を構築します。

これは建物の大まかな形を把握するためのスケッチのようなものです。


STEP.4 ディテールの追加

基本的な形状ができたら、ディテールを追加していきます。

窓、扉、階段など、建物の特徴的な要素を追加していきます。

ソフトによっては、これらの要素をドラッグ&ドロップで簡単に追加できます。


モデリングに使用されるソフトの例

① SketchUp

SketchUpは直感的なインターフェースと迅速なモデリング機能が特徴のソフトウェアです。建物の形状を素早く設計でき、初心者にも扱いやすい点が魅力です。


② TinkerCAD

TinkerCADはブラウザ上で動作し、直感的なドラッグ&ドロップで3Dモデルを作成できるソフトウェアです。建築パースの初歩的なモデリングに最適で、学習コストが低いのもポイントです。



3. レンダリングとは?

レンダリングは、モデリングが終わった3Dモデルに質感や照明を加え、実際の写真のようなリアルなイメージに仕上げる工程です。

建物や景観がどのように見えるかを視覚的に確認でき、建築パースの完成度を高める重要なステップです。


レンダリングの基本手順

STEP.1 照明設定

まず最初に、モデルに対して適切な照明を設定します。これは、建物の外観や内部がどのように光を反射するかをシミュレートする作業です。照明の位置や強度を調整して、理想的な光の状態を作り出します。


STEP.2 材質の設定

次に、建物の材質を設定します。各部位に適切な質感や色を付与することで、建物がどのように見えるかが決まります。木材、石、ガラスなど、それぞれの素材に合った設定を行います。


STEP.3 カメラの設定

レンダリングでは、カメラの設定も重要です。適切な視点やアングルを設定し、建物が最も魅力的に見えるようにします。また、焦点距離や被写界深度を調整して、奥行き感を演出します。


レンダリングに使用されるソフトの例

① V-Ray

V-Rayは、建築パース制作において広く利用されるレンダリングエンジンの一つです。リアルな光の挙動を再現し、建物に自然な光と影を与えることができます。プロの制作現場でよく採用されています。


② Lumion

Lumionはリアルタイムでのプレビューが可能な照明設定が得意なソフトウェアです。効果的なアウトプットを得るのに役立ち、直感的な操作で初心者にも親しみやすい特徴があります。



4. レタッチとは?

レタッチは、レンダリングされたイメージを細かく調整し、より美しく仕上げる工程です。これにより、建築パースに対して色調補正や合成などの手法を駆使して、最終的なクオリティの向上を図ります。レンダリング後の微調整が、完成度を高めるポイントとなります。


レタッチの基本手順

STEP.1 色調補正

最初に、色調補正を行います。色合いや明るさ、コントラストなどを微調整して、イメージ全体のトーンを整えます。建物や環境の特徴を引き立て、バランスの取れた色彩を作り出します。


STEP.2 不要な要素の除去

不要な要素やミスがあれば、写真編集ソフトを使ってこれらを取り除きます。建物の周りの不要なオブジェクトや影、またはモデリングやレンダリング時に生じた不自然な箇所を修正します。


STEP.3 合成

異なるソフトで作成された要素を一つの画像にまとめる場合、合成が必要となります。例えば、建物のモデルはSketchUpで、周囲の景観はPhotoshopで作成された場合、これらをシームレスに結合する工程がレタッチに含まれます。


レタッチに使用されるソフトの例

① Adobe Photoshop

Adobe Photoshopは写真編集や画像合成において非常に優れたソフトウェアで、広く利用されています。

色調補正、不要な要素の除去、合成など、幅広いレタッチング作業に対応しています。


② Adobe Lightroom

Adobe Lightroomも写真編集ソフトとして知られており、特に色調補正や明るさ調整に優れています。

初心者にも扱いやすく、建築パースの最終的な仕上げに利用されます。



5. まとめ

建築パース制作において、モデリング、レンダリング、レタッチといった工程が重要な役割を果たします。

初心者でも着実に取り組むための手順を追い、よりクオリティの高い建築パースを制作するための基本的な知識を得ることができます。

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